プリンス 7 つの質問  14 愛里.A.Sugawara

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1.あなた自身を紹介してください。 

 

愛里.A.Sugawaraです。天然石ビーズを用いて、その方のエネルギーを表す『世界でたったひとつのブレスレット』を作っています。そのブレスから浮かぶ言霊(メッセージ)を書いています。

プリンスの楽曲を聴いて、そこから浮かぶ世界を詩やストーリーとして文章におこす『プリンス曲妄想文』、占星術の観点から、プリンスをいう人物を探ってみる『ホロスコープから見るプリンス』も書いています。ハーブのブレンドを日常的に楽しんだり、読書と映画鑑賞も、昔からかなり好きです。

 

2. あなたはどうやってプリンスファムになったのですか? 

 

高校時の親友が、テープに録音した『Purple Rain』を貸してくれたのがきっかけです。

その時、はじめて聴いたはずが、『Let’s Go Crazy』や『When Doves Cry』は聞き覚えがあって。ヒットしていた当時、TV等から流れてきていたのを聴いて覚えていたようです。

 その直後、TV放映の『ヌードツアー』で、髪を風に靡かせ、ステージの端から端まで駆け回りながら、歌い踊るプリンスを観て、完全にはまりました。小柄な体躯から放たれるエネルギッシュさ。どこか両性具有的にも感じられるセクシャルな魅力。もちろん、録画したテープが擦り切れるまで繰り返し観ました。

 

 

3 .あなたの最も記憶に残る「紫の経験」は何ですか?

 

 私の中学時代、両親が不仲になり、母親から、父親に対する諸々のこと、私の祖父母との話も聞かされていたのもあって、ただでさえ難しい思春期の頃、相当複雑な気持ちを抱えていました。そして、とうとう高校入学の直前に離婚しました。

 プリンスに出逢い、好きになったのは、この直後でした。プリンスを好きになって、過去作品を遡って聴いていると、例えば、『Something In The Water (Does Not Compute) 』のあの叫び声を聴いて、「どうにも叫ばずにはいられない人が、ここにもいる…」と、(勝手に)シンパシーを抱きました。そして、その胸の内のどうしようもない感情こそが、楽曲を生み出すエネルギーに変換されているようにも感じられました。

 

 プリンスの半自伝的のように謳われていた、映画『Purple Rain』もビデオで観ました。やはり、近いものを感じずにはいられませんでした。それは、実際に起きていたこと、というより、自分の中で感じていたことに対してです。両親はその後、それぞれ再婚し、高校3年の始業式の翌日、私の父は自殺未遂をしました。

 月日は流れ、20代半ば頃。久々に映画『Purple Rain』を観た時、【父親の自殺未遂と取り乱すプリンスの姿】に、ものすごい強烈な衝撃を受けてしまいました。人間は、あまりにも辛い出来事があると、忘れることで心を守るというようなことを言われますが、まさしく、それでした。本気で、すっかり記憶から抜け落ちていました。映画を観て、【追体験】をした時の方が、ショックが大きかったのも、また興味深いものでした。当時は、まともにショックを受けないように心をガード・プロテクトしていたのでしょう。私の感覚では、心を凍てつかせていた。感じないように、麻痺させていた。家庭内で次々起きる辛い出来事に傷つかないように。そんな心を麻痺させていた状態でも、プリンスの音楽には感じ入るものがありました。喜びであったのは確かだし、生きていられたのも、プリンスの音楽があったからだと思います。

 しかし、その後、歳を重ねるにつれ、「プリンスに【依存】しているのでは…?」と感じるようになりました。震災以前の、とある出来事をきっかけに、周りで起きていること云々ではなく、もっと、【私】にフォーカスしはじめてから、プリンスの楽曲から離れるようになっていました。何故か、手が伸びなかった。聴く気が起きなかった。もちろん、新譜も買いませんでした。とにかく食指が動かなかった。全く聴かない状態が3年くらい続いていて、ある時、「プリンスから離れよう」と思い、最も素敵だと感じるジャケットのCD1枚を残して、全て断捨離しました。2015年のことです。

  その直後に参加したイベントで大音量で聴いたプリンスの楽曲は、ただただ、とんでもなく格好よく感じて、「プリンス大好き~!!」と、プリンスに対する新たなる純粋な気持ちが、自分の中に湧いてくるのを感じました。以前の【依存】的感情とは別物になったと思います。

 

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 そして迎えた、2016年4月。断捨離した頃から、「この日が近い」ともしかしたら、感じていたのかも・・・とも思いました。その前に、私の中で、一旦、けじめをつけておく必要があったのかと。なので、ものすごく単純に彼を想うことが出来ました。泣き暮らすのではなくて、「プリンスの残してくれた楽曲で、楽しんでいく」と。これは、決意であり、私なりのプリンスに対する感謝の表し方でもあります。そして、それは、私自身の人生に対しても、前を向いていく気持ちをもたらしてくれています。プリンスという人、プリンスの楽曲と共に、私という人間の心情的な変化は起きてきました。これが、私の紫な経験。紫な人生です。

 

4. あなたのトップ3のソウル・ソング(重要曲)は何ですか? なぜあなたはそれらの曲を選んだのですか?

 

『Love… Thy Will Be Done 』

マルティカのアルバムで聴いた時から、何故か、とてもとても大好きな曲です。理由はわかりません。とにかく、心が震える…としか。強いて言えば、神聖なる大いなる存在に見守られているような安心感…。プリンスが目の前で1曲歌ってくれるとしたら、迷うことなく、この曲をリクエストします。

 

 

 
『Until U’re In My Arms Again』

プリンスの曲の中で、一番、壮大な宇宙を感じる曲です。元はただの魂(ソウル)である私たちが人間となって、この地球に降り立ち、再び出逢えることの奇跡。その喜びを、その美しさを、存分に感じさせてくれる曲です。

 

 

 
『Te Amo Corazón』

最初、聴いた時は、歌謡曲的な雰囲気にだいぶ驚きました。前述した『プリンス曲妄想文』を書きだしたきっかけとなった曲です。何故、この曲だったのか?何故、そんなものを書こうと思ったのか?もう全く覚えていないのですが、これを書くことも、私の心や私自身が解放されていくことのひとつともなっています。そういう意味でも、私にしあわせをもたらしてくれた曲です。

 

 

 

 

5. 素晴らしいアーティスト/ミュージシャンをプリンスが私たちに紹介しました。あなたのお気に入りは誰ですか? 

 

シーラEです。よくぞ、あの才能を見抜き、フロントウーマンとして世に出るよう促してくれたものだと思います。もちろん、以前から彼女の素晴らしさは明らかなのですが、(これは、プリンスと共演を果たした全ての人に当てはまることなのですが、プリンスのステージにおいては、それらがあたかも当然のように感じられてしまいます)。

 

 

 改めて、シーラの凄さを思い知らされたのは、2016年のBET Awardsのトリビュートでした。それは、まるで、プリンスのステージで。数えきれないほどプリンスと共にステージに上がり、(リハーサル等を含めればもっと)プリンスのサウンドを熟知…というか、完全に血肉となっていて、歌っていても、演奏していても、ダンスをしていても、そのステージ全体に、「プリンスの【血】が流れている」としか感じられませんでした。あんなにもプリンスを感じさせるステージになったのは、シーラだからこそ、だと思います。

 生前からのふたりの絆。プリンス亡き後も、シーラのプリンスへの、尽きることない永遠の愛を感じずにはいられません。

 

6. プリンスの音楽は人生の教訓とメッセージでいっぱいでした。プリンスがあなたに与えた最も重要なものは何ですか?

 

『Starfish And Coffee』の

If u set your mind free, baby

Maybe you’d understand

この歌詞です。

人間の思考は、制限や決めつけでいっぱいです。だからこそ、その狭い視野からではなく、常にマインドを自由に泳がせるようにして、もっと想像力を働らかせて、相手や状況を把握し、理解しようとすること。生きていく上で、大切なことだと思っています。

 

7. 次世代にプリンスを紹介する方法は?

 

2019年のことですが。『4ever in my Life』という「プリンス・ラブ・プロジェクト」を一人で勝手に立ち上げました。どんなに待っていても、新譜が出ることも、ライブが開催されることも、残念ながら、無い。だとしたら、プリンスで楽しむ機会を自主的に作るしかない。活動内容としては、『プリンスが残してくれた楽曲で楽しむこと』なのですが、そこから派生して、『プリンス・ラブな活動をしている人たちを応援する』等も含まれます.。肝心な、後世に伝える方法としては、大の大人たちが、揃いも揃って、いつまでもプリンスプリンスプリンスプリンスと大騒ぎして楽しんでいる姿を見せることでしょうか? 「何がそんなにいいの?」と思わせることが出来れば、後は、プリンスの素晴らしさに、格好よさに、気付いてしまうのは時間の問題かと思われます。

・・愛里・・ (@airi_smile) | Twitter